皆さんは「定住者」という在留資格をご存知でしょうか。入管法において「法務大臣が特別な理由を考慮し一定の在留期間を指定して居住を認める者」と定められており、「告示定住」と「告示外定住」の2つに大別されているのが特徴でしょう。
「告示定住」と呼ばれるケースとしては、日本人の2世や3世、又はその配偶者、日本人(又は永住者)の配偶者における未成年(かつ未婚)の実子などが挙げられます。さらに、国内に滞在する外国人が身分上の変更に伴い取得する場合だけでなく、法務大臣が予め定めた難民や日系人などの地位に該当する外国人が海外から入国する場合も含まれています。
複雑な要件が重なる在留資格「定住者」ですが、皆さんが最もイメージし易いのは「日系ブラジル人」ではないでしょうか。ニュース番組において、彼ら彼女らが現場作業に従事する姿を目にする機会も少なくありませんが、「定住者」の在留資格には就労制限が無いことから、現場作業などの単純労働も認められているという点は大きな特徴です。
いっぽう上述した「告示定住」に対して、予め定められてはいないものの、事実上認められている類型として「告示外定住」というものがあります。代表的なケースとしては①死別定住、②離婚定住(日本人(又は永住者)である配偶者との①死別や②離婚の後も引き続き本邦への在留を希望するケース)に加えて③実子扶養定住(日本人の実子を監護・扶養するケース)などが挙げられます。なお珍しいケースとしては、日本人(又は永住者)との婚姻生活が事実上破綻している中で、引き続き本邦在留を希望する外国人も定住者ビザ取得の余地があるといえます。
在留資格「定住者」には就労制限がなくなるなど、他の就労系の在留資格と比較して多くの利点があげられます。しかしながら、日本で長年生活をしている方であっても、今回初めて定住者ビザの存在を知ったという方も少なくないのではないでしょうか。告示外定住のように事前に公表されていないケースも含め、現在のご自身の状況が在留資格「定住者」の要件に該当するかどうか、行政書士などの専門家に是非一度相談してみてはいかがでしょうか。