短大卒、専門学校卒からの技術・人文知識・国際業務

本日は代表的な就労ビザである「技術・人文知識・国際業務」について、学歴要件を中心に解説いたします。まず、大前提として「技術・人文知識・国際業務」の在留資格に関する審査要領には「大学を卒業し又はこれと同等以上の教育を受けた者」という表現が用いられております。「大学」については明確であるものの、「又はこれと同等以上の教育を受けた者」という表現については、曖昧で範囲が不明確という印象を受けるのではないでしょうか。

 結論から申し上げますと、上述した表現は、「大学院や短期大学または専門学校を卒業した人物」をも含む趣旨であり、これらの学歴についても「技術・人文知識・国際業務」の在留資格取得への道は開かれているといえます。しかしながら、日本と海外における教育制度の違いに鑑み、日本の大学や短大に該当しないような種類の教育機関が海外には存在するという点への注意も必要です。このように単純にカテゴリーが設定されていない学歴を判断する際の基準としては、「学位を取得しているか否か」が一つの目安となるでしょう。仮に、外国人本人が、その教育機関を卒業した際に学位を取得していない場合には、ビザの取得はハードルが高くなることを覚悟するべきといえます。

 なお、学歴が専門学校卒業(専門士を取得)と明確な場合でも、大卒、短大卒の場合と比べて「本人の学んだ専門分野と就職先での業務内容との関連性」がより厳格に審査されるという注意点がございます。母国語をいかした通訳翻訳業務を例にとっても、3年の実務経験が要件免除される大卒者と異なり、専門学校卒の場合には実務要件が厳格に要求されるという点からハードルの高さが伺えます。よって、専門卒の方が就職先を見つけて内定を得た際には、在留資格の変更許可申請をする前に、行政書士などの専門家に一度ご相談することを強く勧めます。

 最後に、留学生が就職先を見つけたため、留学ビザを技術・人文知識・国際業務ビザへ変更したい、というケースは企業様が毎年直面する課題かと存じます。もちろん、就職先での職務内容が技術・人文知識・国際業務に該当性があることは大前提ですが、留学生の要件該当性に関しても、これまでご説明したように一筋縄ではいかない複雑な運用がなされているといえます。ビザを原因とした内定取消という事態が生じないよう、正確な知識を獲得することが最も大切なのではないでしょうか。